【フル訳+】マルチビタミンって意味あるの?

 DrMこう言うタイトルを英語でClick Baitと言います。タイトルだけで完結しない様にし、知的好奇心を煽り、記事に来させる。( ・´ー・`) …

 本題に!皆さん、マルチビタミンってご存知ですか?現代人は偏食が多いのでビタミンも偏りがち。それでその偏りを正し、不足分を補う為にビタミンがバランス良く配合された錠剤があり、それを摂取するだけで宜しいと。伝説によると、特定のビタミン不足で発症する疾病もあるし、機能障害にも繋がります。フィットネスに興味がある方ならパフォーマンスの観点からもビタミンの重要性について知っていると思います。私もビタミン剤を摂取しており、幼少の頃より摂取をしていた記憶が御座います。アメリカの一般家庭ならほとんど摂っているのではないでしょうか?日本でもツイッターでマルチビタミンと検索を掛けると色々と出て来ます。まるで常識のように…疑いもされず摂取されている様子が伺い知れます。

 Examine.comのKamal Patel氏がLivestrongのサイトにゲスト投稿されていたのでそれをベースに翻訳し、補足説明をRedditに公開されていた投稿(12)から加えて行こうと思います。今日もです。
 

Is Taking a Multivitamin Worth the Risks?

 マルチビタミンはこんにち最も売られているサプリメントである。ありとあらゆる年齢と人口層が使用しており、人の初のサプリメントであるケースも多い。マルチビタミンと言ってもその構成成分は様々であり、サプリメント業界の中でマルチビタミンと言うカテゴリだけで分野が出来上がっている。

 マルチビタミンはメディアやネットで多々取り上げられており、その利用に反対する旨の意見は滅多に見ない。むしろほとんどの記事やエキスパートが一般的な健康サプリメントとして推奨している。しかしマルチビタミンと言えど、複数の成分から構成されいてるわけで、しっかりしたリサーチと正当な理由がない限り摂取すべきではない。

 そもそも人がみなマルチビタミンによる補助を必要としていない。偏った栄養の原因が食事の改善等で直らない人はマルチビタミンを摂取する事で健康に良い影響を及ぼすだろうが、それにはそのマルチビタミンの構成成分にも影響される。

 スタンダードマルチビタミン

 一般的に最も多くリサーチされて、実際に使用されているマルチビタミンはRDI (推奨量の事。旧RDA) の100%を含有している。スタンダードマルチビタミンには、マグネシウムやカルシウムの様に物理的に錠剤に入らないものは含まれていない場合が多い。鉄分もだ。

 マルチビタミンは、普段の食事から十分な栄養素を摂取できない状況に置かれている人に勧められており、そう言う人達には効果的である。ただ、食事の改善により栄養不足を改善する方がより効果的であり、味もその方が良いと言う事は言及しておこう。

 マルチビタミンは低所得地域に住んでいる人達や栄養に富んだ食材や食事に容易にあり着けない環境にいる人達に効果的だが、実際は偏食生活を送っている人達に疾病の予防効果を見込んで摂取されている。ほとんどの研究においてマルチビタミン摂取による悪い副作用は観察されていないものの、マルチビタミン摂取による良い影響も、特に既に健康な人口において、一切観察されていない。 

 実験的なマルチビタミン

 マルチビタミンの中にはRDIの100%に加え、ちゃんとしたリサーチも無く「抗酸化作用サポート」や植物性栄養素等を追加要素として盛り込み、販売されているものある。

 この様な構成のマルチビタミンは臨床実験で発ガン率の増加に関連付けられており、特に400UI以上(RDIの18倍の量)は危険とされているビタミンEの含有をもって抗酸化作用が謳われているからである。

 追加要素の中には、増量したビタミンCの様に、研究で良い影響を与えると証明されていない、無害または無意味なものもある。その他はリコペンの様に初期段階の報告では希望が持たれているものもあるが、この様なものは大体マルチビタミンと含められると効果が無くなる。

 追加要素のあるマルチビタミンは普通のマルチビタミンより優れているものと宣伝されて販売されているが、実際にはサプリメンテーションとしては推奨出来ない。最悪な場合、この様な検証がされていないマルチビタミンは健康に害を及ぼす可能性があり、本当は宣伝効果が無いとするとただの無駄に値段の高いマルチビタミンを買って飲んでいる事になる。

 過剰系マルチビタミン

 実験的なマルチビタミンでさえRDI含有量に関しては慎重に歩んでいるのに、この3つ目のカテゴリのマルチビタミンは基本的にRDIを無視した含有量を扱っている。

 過剰系マルチビタミンは健康サプリメントとして販売されていおり、ビタミンC、にんにく成分、又はその他のハーブ成分を含有していたりする。実際の所、これらはビタミンと言うより、ある種の成分のブレンドを追加したサプリメントである。

 一般的なマルチビタミンにも様々な成分が含まれているが、その量が「自社ブレンド」のラベルの下に隠されているとなると要注意である。こう言うブレンドに限ってその含有成分と比率を利用した研究はされていない。各々の成分の単独リサーチ結果を引用している場合があるが、他の成分と一緒に摂取すると変化が起こり得るのでその引用の仕方は間違っている。含有成分と含有量が公開されないと健康リスクがまともに査定出来るわけがない。

 マルチビタミンでは無いですが、こう言うサプリメントも含有量が一切書かれていない。

KEkis copy

 マルチビタミンに実際の含有成分が記されていれば検討はつくので安全に摂取出来るが、各々の目的にあった成分であると確認しないと行けない。

 実際に自分には必要なのか?

マルチビタミンは他のサプリメント同様にしっかりとした目的も無く摂取するものではない。サプリメントを購入する前に製品の成分ラベルを読み、自分に以下の事を聞いてみよう。

  1. サプリの中のどの成分が自分の健康の為に有益なのか?
  2. サプリの中のどの成分が自分の健康とは関係ないのか?
  3. 含有成分に逆効果、又は害をなすものはあるか?
  4. 各々の成分を購入した場合、このサプリメントより高くなるか?

結果、マルチビタミンが害をなさず、各々で購入した場合より安ければ、サプリメンテーションとしての購入検討価値はあるだろう。
 


  と記事をざっと訳しましたが、文中の「マルチビタミン摂取による良い影響も、特に既に健康な人口において、一切観察されていない」とフレーズが凄く気になっていたんですが、Redditで公開されている過去数十年のビタミン剤のリサーチのMeta Analysisが趣味で公開されています。この内の4つくらいは見たことあるんですが、こうもずらり並んでいると・・・。結果的に「マルチビタミンを摂取しても健康に意味は無い」。実はこの様なマルチビタミンは摂取しても意味が無く、お金の無駄である警告する記事はあちこちサイトで見かけていたりします。英語で検索するとすぐ出てきます。ハーバード大学医学大学院もマルチビタミンについてこう述べています

対癌効果:男性は癌と診断される可能性が8%低くなった。既に癌の病歴を男性に対し最も予防効果があった。
視力効果:白内障発症率の低下
心血管疾患:発作、卒中、心血管疾患による死への予防効果は無かった。
脳:低下する記憶力や計算能力への予防効果は無かった。

  癌に対しては「予防効果があった」とされる所もどの程度なのか気になりますよね。WebMDでも似たような記事があり、こちらではマルチビタミンと寿命の関連性を観察したスタディも更に取り上げています。更に過去30年で20以上の「効果無し」の研究結果もあり、マルチビタミンが普通の食生活を送っている人に意味が無いのは伝わって来ます。 引用した研究は全て肥満大国アメリカで行われており、そうすれば普通の食生活と言っても基本的に健康的とされるものではありません。ではどうしてこうも効果が無いのか?その可能性は3つあるみたいです。

マルチビタミンが機能してない原因

① 競合阻害 (Antagonism)
体内でビタミンやミネラルを吸収される際に競合により吸収が阻害されてしまう現象。例えばカルシウム、マグネシウム、鉄、そして亜鉛は輸送体で競合する(カルシウムが大体勝つ)。ミネラル込みのマルチビタミンはこの様な競合阻害を起こす成分をスタックしてしまっているのがほとんど。競合阻害は消化吸収の時間さえ隔てれば発生しない。例えば昼にカルシウムをとり、夜にマグネシウムをとるとか。逆に吸収率を高めるシナジー効果のペアにも注意すべきである。例えばカルシウムとビタミンD、鉄とビタミンC。

② 生物学的利用能 (Bioavailability) 
同じビタミンやミネラルでも体に吸収され易い化合部とそうでないものがあります。例えば、Vitamin D2とD3だとD3が吸収され易い。他にはマグネシウム不足がよく取り上げられている気がしますが、酸化マグネシウムは吸収が悪く、カルシウムでも炭酸カルシウムも吸収が悪い。でも材料的に安いのマルチビタミンに含まれている場合が多い。

③ 栄養阻害 (Antinutrient)
栄養素の代謝や吸収を阻害する成分の事を言います。例えば、ナッツ、穀物、マメ科植物に多く含まれているフィチン酸。フィチン酸はミネラルと結合し、吸収出来ないフィチン酸塩基を作ります。現在、砂糖も栄養素害するかも知れないと主張されており、結果としてクロム不足になるとか。

つまり・・・

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アメリカの一般家庭では朝食にビタミンを摂ります。(僕は夕食と一緒に摂取しています)ある朝食を例に上記の3つの作用を見てみませぅ。
  朝食にマイ朝フレークのCalbeeのフルグラにミルクたっぷりかけて食べちゃうと、先ずフィチン酸による栄養阻害ので特定のミネラルの吸収が悪くなります。次に掛けた牛乳のカルシウム (形状が吸収効率最強のリン酸カルシウム) により鉄分、マグネシウム、そして亜鉛の吸収率が下がります。そして最後に、と言うよりそもそもマルチビタミンでスタックされているビタミンやミネラルの状態では吸収時に競合阻害が起こる様になっています。この例の朝食で摂ったマルチビタミンは、ボトルからとり出してすぐトイレに流すのと同じ効果があったかも知れません。

  まじかよって事で自分が摂取してる某ネイチャー◯ードのマルチビタミン&ミネラルの成分リストを見てみた。

MV

サンゴカルシウム:健康に良い!とされ、あちこちのサイトとかでも紹介されてますね。FDA(アメリカ食品医薬品局) が「癌を治すと虚偽広告されていた製品」のリストに追加していましたが、ここでは癌の云々とは書かれていなので別に良いのでは無いでしょうか。成分的に一般的にビタミン剤で使われる炭酸カルシウムと似ているとか。生物学的利用能は低い方で出来ればクエン酸カルシウムの方が良いみたい。

酸化マグネシウム:上記にあった吸収率の悪いマグネシウムの例の奴。ある研究では4%の吸収しか無かったとか。クエン酸Mg、グリシネートMgが良いらしい。クエン酸亜鉛は人によっては下痢作用があるので注意が必要で、硫酸Mgはどんな人にも下痢作用があるらしく避けた方が良いみたい。ここで勉強している人がまとめてあった。

グルコン酸亜鉛:悪くはないけどベターがクエン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛、酢酸亜鉛らしい。

 結論:貯蔵寿命の高い安定成分を優先している事と安くて調達のし易いものを選んでいるのが分かりました。至極残念。英語で「You get what you pay for」(安かろう悪かろう)ってことわざがありますが、まさにその通りでした。

 因み元のアメリカの同製品のサイトには以下の注意書きも。やっぱりFDA認定は受けてないんですよね。FDA認定されたら売上上がるだろうにとか思っていたんですが、そうしなくても盲目的にバカ売れしてるから必要無いんですよね。
Warning

  こう考えるとMVを摂取しても効果が無い理由が何となく分かって来る気がします。僕の親父も34年海兵隊に務めていて健康に気を付けていたマルチビタミン世代で、マルチビタミンを毎日欠かさず飲んでいましたが、63歳の時に非喫煙者にも関わらず肺がんで他界してるし。今居る沖縄県の長寿老人とかもマルチビタミンとか摂取してないし。とは言え、それぞれのビタミンを単独でサプリメンテーションした場合の効果は観察されているので、血液検査や体調観察において何かの不足が起因している考えられるのならそれを摂取するのは全然OKかと。ただし、ビタミンやミネラルでも過剰摂取は最悪の場合に死ねますので、ちゃんとリサーチして責任をもってサプリメンテーションして下さい。特にアスリートなら普通の人に比べてビタミンやミネラルのサプリメンテーションを考慮してもおかしくないと思われます。原因は以下の3つ。

アスリートとしてビタミン/ミネラルのサプリメンテーションの原因

① 発汗時のミネラルロス
エキササイズ中、アスリートは発汗時に塩分、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のミネラルロスを経験します。体内の水分とミネラルロスはパフォーマンスの著しい低下と密に繋がっています。経験則で語れる方も多いと思います。激しい運動をした時だけ補給するのではなく、長期的にロスされるミネラルを供給する方が大事どす。

② ビタミンBのロス
ミネラル同様、発汗時のロスと激しい運動の後の尿に高濃度で排泄される研究結果があります。故にアスリートにはビタミンBを補給する必要性があるかも知れない。

③ カロリー制限
ウェイトクラスのあるアスリートはカロリー制限を利用してウェイトを調整して行きます。カロリーを下げる際に食事量も減るので必要栄養素が通常通りに食事から摂取出来ていない可能性があります。これはウェイトクラスを持つアスリートのみでなく、単に肉体改造の流れ除脂肪を行っている方々にも適用される。

  さて、マルチビタミンを摂取している皆さん、今後どうされますか?一番下に参考文献リストを置いておきますが、一応英語です。効果はある!と推している人達が居ますが、根拠となる研究結果を読んでも少ししらけますし、マルチビタミン推している人は大体P値と有意差にのみ着目し、有意差があればそこを全面的に押す因果関係は無くとも相関関係はある。相関関係があっても屁みたいな数字。「MV摂取人口はガン発症率が8%低かった(その代わりその同じ人口の脳卒中と心血管疾患のリスク低下は全く無かった)!」「MV摂取人口(女性)の心血管疾患リスクが27%低下した!」「MV摂取人口(女性)の乳ガンリスクが19%増加した!」とかね…

  自分は「効果が無いらしいから今後MVを摂取しません」と言うわけではなく、欲しい効果すら栄養阻害や競合阻害で消えてるから、サプリメンテーションのリストを今一度考察しなければならないなと思っています。必要分量、生物学的利用能、摂取時間と栄養阻害や競合阻害・・・ ま、こう言う事を一切せずに80~90歳+の「おじー」や「おばー」がこの沖縄県にはちらほら居て、楽しそうゲートボールしてるんですがね。サプリメンテーションとは何なのか思います。

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    /゚ヽ/゚ヽ 私はマルチビタミン続けるよ
 |     (__人__)私はマルチビタミン続けるよ
  |     |'|`⌒´ノ 私はマルチビタミン続けるよ
.  |.    U    } 
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ  
   /    く      

あと、これを読んで「自分はマルチビタミンを摂取すると調子が良い、摂取しないと調子が悪いんだが?」と思う人も居ると予想されます。

調子が出ている原因:
 
プラシーボ。実際の身体変化は何も無いけど精神的に依存してしまっている故に摂取する事で「満たされている」可能性。
 
マルチビタミンに入ってる何かに良反応を示している。栄養阻害、競合阻害の難関を潜り抜けた何かを摂取しています。
 
紹介した記事と引用元が嘘ばっかり。20+のp<0.05の研究結果が全て糞。科学なんて糞食らえ!マルチビタミン万歳!
 
あなたはマルチビタミンがスペック通りに機能する類まれな人種。研究機関に連絡して身を捧げ、法外なお金を請求しませぅ!
 


参考文献
MVが「+」であった研究
2009, 2010, 2015, 2012, 1978
MVが「=」であった研究
2012, 1999, 2011, 2006(meta), 2012(meta), 2014(meta), 2013, 2004, 1992
MVが「-」であった研究
2013(meta), 2011, 2013(meta), 2008(meta), 1988, 1988, 1992, 19891992, 2014(meta), 2014


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コメント

  1. ykyk より:

    ブログのデザインがバージョンうpされている!
    これまた興味深いきじですね!私はマルチビタミンを栄養学とかの本で過剰摂取にならないか調べて買っていたのですが、そもそも競合阻害、生物学的利用能、栄養阻害などになるなら、マルチじゃなくて単体のみの、自分に必要そうな奴を、成分調べて買えば良いのかなぁ〜と、感じました。
    個人的には多汗症気味なので、微量ミネラルはちゃんと、取る必要がありそうですf^_^;

    1. buckybean より:

      そです!←→に広がって文字数が多くなり、読み易くなっているかと。

      過剰摂取も大問題ですが、そもそものスタック性能がUNKO過ぎるので吸収出来ず、大して問題ないケースが多そうですね・・・。
      僕も買ったマルチビタミンが2ヶ月分ほど残っているので取り敢えずはとって、その後どうしようか考えるつもりです(´・ω・`)