【Jim Wendler’s 5/3/1】Joker Sets

TRDB531

今回は「Beyond 5/3/1」よりJoker Setsについての紹介。オリジナル5/3/1で批判されている点の一つにオーバーロード(PRセット)等はバランス良く組み込まれているものの、高強度を扱う機会が少ないと言う点である。それを改善しているのがJoker Setsだ。

Wendler氏曰く、Joker SetsとFirst Set Last (後日説明予定) はデフォルトで5/3/1に入れたいくらい良いものらしい。とは言え、「並のフィットネスレベル」を欲する者には過剰だし、1RM増加を気にしてない連中にとっては時間の無駄である。故にパワーリフティング、又は1RMの増加に興味の無い方は読まなくても良いと思う。

5/3/1における1RM増加の要因

Wendlerは5/3/1のプログラミングで1RM増加に起因する要素として以下のものを挙げている:

  • PRセット(+セットの事)
  • Joker Set(本記事で説明)
  • ”First Set Last"のバックオフセット
  • True Maxの90%で設定したTraining Max

最後のTMは基本で欠かせないものであり、5/3/1を忠実にフォローしているのならPRセットも必然的に実施される。よって追加したいのはJoker SetとFirst Set Lastになる。

Auto-Regulation

5/3/1の様な%ベースのプログラミングは理には叶っていても、リフターの人間的要素が絡んだ時点で綻びが出て来る。リフターの人間的要素とは、そのセッションに挑む前のストレスレベル、前のトレーニングからのリカバリー具合、体調、睡眠時間等の日常的に変動する様々な事柄だ。前述の様々な要因を受けてリフターのその日その日「Training Max」と言うのは実は変動している。

なので絶好調の時の70%と絶不調の時の70%では、実は扱える重量が違う。絶好調なら、最大限の身体適応の為に最適の刺激を与えたいわけなので、その日のTMに合わせた重量を扱うべきであると考えられる。逆に絶不調なら身体適応どころか、リカバリーが遅くなるので次のセッションに悪影響を及ぼし、下手したら怪我をする。

そういう日常的に変動する人間的要素を考慮しない%ベースのプログラミングが糞ならどうするのか?そこでMike TuchschererのRPE等のAuto-Regulationが入って来る。ここで説明するとそれだけでこのブログ投稿の全部より長くなるので省くが、専属コーチが居るアスリートや時間が超絶余っている大学生でも無い限り時間的にキツイ。ワークセットをやって「今のは確実にあと2レップ出来たからRPE8だな・・・。いや、待てよ、多分あと2レップ出来たからRPE8.5かも知れん」とかね… 

もぅマヂ無理しょ…

%ベースのプログラミングでもなんちゃってAuto-Regulationは可能!5/3/1をやっていて絶好調の時にそのままお家に帰るのは勿体無い。そこで使うのがJoker Setsと言うわけだ。

Joker Sets

内容は至って簡単だ。PRセット(+セット)の後に、体調が良ければ、5%ないし10%の重量を追加してレップをそれぞれの週に合わせてこなす。例えば、3の週なら3+の後に、更に+5% 又は10%して再度3レップこなす。これを自分の身体を会話をしながら進めて行く。こなせなくったら今度は+5%又は+10%してシングルスを追い込んでも良い。何をどれだけやるかは自分の体調次第なのだ。

ここでやってはならないのが潰れるまでやると言う事だ。そこの見極めがある程度のトレーニング経験値が無いと難しい。3レップやろうとした所、2レップ目がギリギリだったのなら、それでそのセットは終わりだ。


Joker Example

Joker Setsの留意点

  • 注力は基本的にPRセットに。余力でJoker Setに挑む。Joker Setの為にPRセットで力を温存するのは本末転倒。
  • ある程度の疲弊が蓄積した中で挑むJoker Setにこそ意味があると言える。
  • 時間さえあれば5~10分のセット間休憩を挟んでJoker Setをしても良い。

 


SNSでもご購読できます。

コメント

  1. ヨブ記が好き より:

    パッキーさんは以前「BBBにおけるセット間の休憩の長さは2分以下」と書いていましたが現在も2分以下ですか?
    メインセットのインツァーバルは3分が良いという記事を読み、BBBにも当てはまるのか気になって書き込みしました。

    1. buckybean より:

      結論ですが、時間に余裕があれば3~5分で宜しいかと。私の場合ですと、80分の限定された時間で朝トレするので2分インターバル、又は余りかぶらない種目をSupersetして3分稼ぐ様にしています。以下だらだら解説。

      Wendler氏がオリジナル5/3/1を書かれた時のBBBのレストピリオドは、現在でもNASMやNSCAで説明されている「筋肥大には8~12レップ」&「2分以下のインターバル」をベースにしていると思われます。ですが、以前にBrad Schoenfeld氏の2013年のメタ分析と2015年の研究発表であった様に、そもそもインターバルを2分以下に留める事が3~5分の休憩と比べると、どう優位なのか説明も立証もされていない現状で、逆に後者の3~5分のインターバルの方が筋肥大や筋力増のパラメータでは良い結果が出ています。では総じて3~5分にすべきでしょうか?

      • 2分以下vs.3~5分の議題から見えないのが、Wendler氏がオリジナルでもBeyondでも多々触れる「メンタリティ」についてです。キツイ時でもちゃんとトレーニングして自分を追い込める、そう言ったメンタリティ。それをBBBやレストポーズの副産物として育成出来るとしています。
      • 筋肥大と筋力で3~5分のインターバルが優位であっても、筋持久力とGPP的なベースの観点から見ると優位でないと思います。Wendler氏はコンディショニングにも重きを置いています。しかし別の日やセッションでHIITやヘビーなコンディショニングをしているのなら、BBBは純粋に筋肥大と筋力ゲインが主目的となるので、余り意味の無いポイントになってしまいますので、3~5分が断然優位になって来ます。
      • Schoenfeld氏の研究で個人的に見てみたいのが、10~15年近く純粋なボディビルメソッドでトレーニングして来たトレーニーを実験対象者とした場合の結果です。果たしても彼らの場合でも筋肥大UPは2分以下より3~5分のインターバルが良い結果をもたらすのだろうか?
      • 時間的にキツイ。仕事、通勤、家族、他の趣味等を考えると一日のジムに使える時間は限られてきます。全種目3~5分に使っていたら1セッションが数時間になります。時間がある場合ならそれでも構わないと思いますし、自分も正直言ってそうしたいです。
      1. ヨブ記が好き より:

        バッキーさん丁寧な回答ありがとうございます。
        私も自宅にパワーラックがあればインターバルを思う存分取れるのに、なんて思ってます。
        ありがとうございました。